都心であればバスから電車から網の目のように張り巡らされいるが、田舎では車がなくては暮らしていけない。
私も東京から嫁に来てつくづく思ったのが、学生の頃に免許取っておいてよかったぁという事だ。
もちろん。電車はある。
ぽつんぽつんと点在する駅。駅まで辿り着くための「足」が必要だ。
目的の駅に着いてもそこで目標は達成されない。
車社会の影響で公共の施設などの主要施設は駐車場確保のために郊外に移転しているから駅前はほとんどゴーストタウンだ。
バスもあるにはある。
1時間に1本あればまだよいほうだ。
1日1往復の路線も多い状況だ。
必然的に公共の交通手段は取らず、車に頼る生活になる。
しかし。
押し寄せるのは高齢化の波。
免許を持っていないお年寄りの一人暮らしや、車の運転もおぼつかなくなったお年寄り世帯。
こういう方達はバスに頼るしかない。
なのに!
全国で路線バスの廃止が相次いでいるという番組を見た。
確かに私の住む地域でもバス路線の統廃合が進んでいる。
利益の上がらない路線に自治体の補助が出ていたが、財政難のため打ち切りが相次いでいるようだ。
番組で紹介されたおばあちゃん。
年金は年額47万。(この金額にも驚かされたが。。。。)
医者代。それにバスがなくなった事によって医者に行くためのタクシー代。
これを引けば年額8万しか残らないという。
バスで町まで行って友達に会うのが楽しみだったというおばあちゃん。
今はもう医者に行くためだけの生活。
友達に会いにいくためのタクシー代などどこからも出てこないのだ。
しょぼんとするおばあちゃんに心が痛んだ。
確かに若い人は車を使うから採算が取れないバス路線は多かろう。
しかし。しかしだ。
定額給付金に2兆円?IMFに10兆円?
この金額を本腰を入れて地方の公共交通の整備に回したら色々な事ができるのでは?
こうした弱者を救うために自治体がもっと積極的に援助していくべきじゃないだろうか?
もちろん自治体によっては「デマンド型交通」。いわばタクシーとバスの中間で、予約を取り、ワゴン車などでなるべく多くの人を効率よく拾って自宅から目的地までドア・トゥ・ドアで運んでくれるという交通手段を模索している所もある。
しかし、採算性や継続にはかなりの課題は残っているらしい。
地方の自治体の職員にももっと頭を使ってもらいたい。
その土地その土地にあった交通整備でなければ意味がないからだ。
弱者に取って本当に必要な福祉とは、弱者の立場に立たなければ絶対に生み出せない物だ。
もちろん赤字を垂れ流しているわけにはいかないだろうから、採算性も視野に入れなければならない。
デマンド型交通の整備でも良い。
スクールバスを活用したっていいじゃないか。
近所の人の通勤の車を活用するシステムを作ったっていいじゃないか。
番組で紹介されたようなお年寄りは既に多々いる。
早急な対策を練ってもらいたい。